才の人々

 砥尚を見ている限り失道など起こるはずがなかった。だが、一旦国土に目を向ければ、采麟の失道は当然のことに思われる。朝の端々はいっかな治まらず、国土は荒み、民は困窮している。在位二十余年にしかならない王を責め、罵る民の声が聞こえる。采麟が不調だと言われ、それがすぐさま失道の噂に結びついたのは、そのせいだった。明らかに才は傾いている。

華胥の幽夢 , pp.195-196

 才に所属するキャラクタを一覧にまとめた。

読み 名前 説明
えいしゅく 栄祝
こうこ 黄姑
さいりん 采麟 砥尚と黄姑を選んだ麟。字は揺籃。
さいりん 斎麟 1. 遵帝を選んだ麟。遵帝が覿面の罪を犯したため、殯の儀式を経ることなく突然自らの使令に食い殺される。
2. お洒落好きの麟。女仙を羨んで髪を結い、結ったまま夕立から逃げようと転変したため鬣が引きつれ、首がのけ反ってしまった。
なお、1-2. 斎麟が同一人物かは不明。
ししょう 砥尚
しゅか 朱夏
じゅんこう 馴行
じゅんてい 遵帝
しんし 慎思
せいき 青喜
すず  →すず(鈴)
だいしょう 大昌
ふおう 扶王
りよう 梨耀