漣【れん】

国名 漣極国
国氏
首都州 不明
首都 重嶺
王宮 雨潦宮
麒麟 廉麟
国王 鴨世卓∗1
即位 不明

四極国の一。南西に位置し、周囲を虚海に囲まれ、北東の対岸に才を臨む。

初出は『月の影 影の海 (下) 』 p.63 , l.5。(ただし『魔性の子』 p.420 , l.16 で「十二の王がいて十二の麒麟がいます。廉麟は廉王の麟」という台詞がある。同書にある「十二の国に、十二の王」∗2という台詞と併せて、レンという国の存在を窺うことができる。)

図1 漣国全図∗3

∗1
姓名であるか氏字であるかは不明。

∗2
魔性の子 , p.368

∗3
月の影 影の海 (上) , p.4 に記載されている「十二国図」をもとに作図。


地域

 地名に関しては、首都「重嶺」以外の情報がない。

 気候は非常に温暖で、冬でも農地を休ませずに雑穀を植える。∗4

∗4
華胥の幽夢 , pp.30-31


歴史と情勢

 世卓が何年前に即位したのか、治世がどれくらいの長さなのかは、分からない。なお、5年前に泰麒を蓬莱から迎えるために使った呉剛環蛇について、廉麟が「あれは主上に貸していただいたんです。お礼なら主上に」∗5と言っていることから、5年前当時には世卓が即位していた事が分かる。
 5年前に乱があったが、ほどなく平定している。∗6

 現在の情勢に関して、宗王から訊かれた利広が「多分、つつがなく」∗7と評価しており、特段の問題はないようである。

∗5
華胥の幽夢 , p.51

∗6
華胥の幽夢 , p.19

∗7
華胥の幽夢 , p.333


他国との交流

 5年前、蓬莱に流されていた泰麒を呼び戻すときに廉麟が助力した縁から、戴の使節の訪問を受けたことがある。それ以前に漣が戴と国交を持ったことはない。∗8

 泰麒捜索の際、麒麟に手を貸してほしいと雁国から声がかかったとき、協力に応じた。∗9

∗8
華胥の幽夢 , p.24

∗9
黄昏の岸 暁の天 , p.277